Home » マクロ撮影・特殊撮影
ミクロなもの(小さい物)を撮影することを、何故か「マクロ撮影」といいます。拡大して大きく見ることからそのような名称になったのでしょうか??
近年の電気製品や携帯情報端末の軽薄短小化は、電子基板の表面実装化による高密度化や電子部品の小型化に依存するところが大きいといえます。医療分野においては細い血管の中で活用される金属製のステントが多くの人々の命を救っています。非常に小さい光学部品、ベアリングやギアなどの機械部品、マイクロリアクターのような製品、有機-無機複合材料、その他多くの工業製品は、ミリ~ミクロン~ナノの微細なスケールでの製品開発がおこなわれており、私たちの豊かな生活に一役かっています。自然界においても、<アンダーmm>の世界に注目することはフラクタルに基づく自然の摂理が再発見できたり、より深い理解を与えてくれたり、そして単純に探究心を満足してくれたりします。このように、私たちの身の回りには、
トータルデザインセンターでは、一般のカメラ(光学系)による微小物撮影の限界に挑戦したいと考えています。デジタルスコープや電子顕微鏡を使えば、ミクロなものを高解像度で撮影することが出来ますが、私たちが目指すのは 「光学系で如何に美しく対象物(商品・製品)を写真に収められあるか?」という点です。一般的な商業写真撮影のノウハウを活かし、ライティングや構図にこだわったミクロな物体の写真を、撮影技術と画像合成技術で追求したいと考えています。
特殊撮影というと、如何にも特殊な撮影をする印象があったり、いわゆる「特撮」(特撮映画などの)がイメージされるかもしれませんが、ここで言う特殊撮影とは、通常の商業写真撮影よりも少し異なる機材・方法・処理を行う撮影のことです。
例1)被写界深度のコントロール
写真撮影を行う場合には、ピントの合う範囲、すなわち「被写界深度」を常に意識する必要があります。望遠系のレンズを使ったり、マクロ撮影を行う場合などは特に被写界深度が浅くなります。被写界深度が浅いと、実用上困ることが多いのですが、逆に、作品の雰囲気作りの観点から有効活用される場合もあります。つまり、被写界深度をコントロールすることは、商業写真を撮影するうえで最も重要な要素の一つとなります。
写真撮影において被写界深度をコントロールする方法としては、レンズの焦点距離や絞り値を制御する方法、レンズの光軸をフィルム(CCD)面に対して傾ける方法(アオリ)、画像合成する方法、スキャン法(スキャンカメラを用いる撮影)等を挙げることが出来ます。これらの方法を駆使して被写体の形状や得られる写真の用途・目的に応じて被写界深度をコントロールします。
例2)ハイダイナミックレンジ合成(HDR,HDRI)
人間の目はダイナミックレンジが大きいので、多少暗いところでも明るいところでも、明暗のある昼間の風景もよく見えます。しかし、カメラのフィルムもCCDやCMOSもダイネミックレンジは狭いので、暗いところは写らず、明るすぎるところも写りません。カメラがシャッタースピードと絞りを制御して、フィルムやCCDに丁度よい明るさになるようにしているのです。しかし通常の撮影では、適正露出であっても明暗の激しいところを写すことは困難です。
商品などを撮影するとき写らない部分があっては大変ですので、通常はストロボを何灯も焚き、ディフューザーで面光源化・散乱光化し、リフレクタでさらに光を反射させ、被写体全体がカメラで撮影できるように照らして撮影を行います。それでもやはり、現場で人の目で見るほうがリアルできれいなものです。
ダイナミックレンジの広い写真を得るためには、以前より合成写真の技術も使われていました。銀塩(フィルム)の時代には、「被い焼き」などの方法でダイナミックレンジの広い写真を得ていましたが、最近ではPCで合成や細かな調整(仕上げ)作業を行っています。このような合成技術によって、より人間の目で見た印象に近い写真、より細部まで写った写真を得ることが出来ます。
例3)超高精細写真((株)リョービシステムサービス様とのコラボレーション)
1億画素を超える特殊カメラを用い、ある意味で人間の目を超えた情報量をもつ写真を撮影します。通常は文化財などの記録・データ化などに好適に用いられる特殊なカメラを商業写真に使い新たな価値観を見出すことを目的としてトライアルを行っています。
カメラはスキャン方式ですので、画像の全面にわたってシャープな結像性能を有しており、スキャンカメラ特有の被写界深度の深い画像を得ることが出来ます。たとえばジーンズやシャツなどの布地を撮影した場合、織目の細部まで画像として記録することが出来ます。細部や質感を写し取ることが出来る最高の機材による商品撮影を行います。得られた写真は全体像からごく細部に至る拡大画像まで、PC画面上でシームレスに表現・閲覧できるためのインターフェースも準備が整っています。